Carnival:cva601

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TS 0
TWS 1
TS 3







 逃げることなんか、出来るわけない。とにかく、ここで決着をつけるんだ。
TL

 とにかく、はっきりした意志を持たないと、意識が消し飛びそうだ。なんだろうね、ホラ、時化た海に小さな船でこぎ出した
ら、こんな感じなんじゃないのかな? 高い波に持ち上げられて、突き落とされる。ゆらゆらして、立っている事が出来ないん
だ。なんだ? 僕は何にすがりつけばいいんだろう?
TP



TS 0


GL 1 TCRS0102
GS 1 1
SEF 109


TWS 0
TS 3





「理紗っ!」
TP

 返事がない。僕は階段を降りて、理紗の服を掴む。理紗は力無く、ぐらりと揺れた。
TP

「理紗っ! ちゃんと聞いてよ! 聞こえてないの?」
TP



GL 1 TCRS0103
GS 1 1
SEF 109



WVP 0 vccva601ris000
「うん、大丈夫だよ、聞こえてるよ」
TP



 顔を上げると、理紗はヘラっと笑った。
TP


「理紗が全部やったの? 理紗が悪いの? そしたら、僕は、どうすれば良いんだ?」
TP



GL 1 TCRS0102
GS 1 1
SEF 109



WVP 0 vccva601ris001
「学君がそんな取り乱すなんて、おかしいよ。学君は、学君のしたいようにすると良いと思う」
TP



「それが、わからないんだ。くそっ、何でだ? なんで、何も決められないんだ?」
TP


GL 1 TCRS0101
GS 1 1
SEF 109


WVP 0 vccva601ris002
「あのね、理紗は悪い人間だよ。それは、本当の事だよ。その事で、学君が悩むことなんか、何にもないよ。そんな、苦しまな
いでよ。学君が苦しんでるとこ見るの、つらいな」
TP



「つらい? なんで理紗がつらい?」
TP



WVP 0 vccva601ris003
「私だって、多分、今の学君みたいな立場だったら、つらいだろうなあと思うもん。私は本当に学君に酷い事をしてたんだ」
TP


TS 0




TWS 1
TS 3






 僕は、銃口を、理紗に向けた。
TL

 銃口を? 何でだ? なんだろう、この感情は。へっ、よく解らないね。また裏切られるのか? また、僕は裏切られたの
か? また、ってなんだ? 僕は何を期待していた? そして、前に、誰に何を期待していたんだ? 期待していたのは、僕の
勝手だろう? 違う、何だか知らないけど、気が変になりそうなくらい怖いんだ。それっぽいね。どうやらその様だ。僕は怖く
て逆上して怒ってる。そして理紗を撃ち殺そうとしてる。そうだ、僕は理紗を殺そうとしてる。
TP



TS 0
TWS 0
TS 3




GL 1 TCRS0103
GS 1 1

WVP 0 vccva601ris004
「もう、終わりにしてくれるの? あ、震えてるよ」
TP


 理紗は、顔面に銃を突き付けた僕の手を、そっと支える。暖かい手だ。理紗はそれでもいいのか? 僕に殺されてもいいの
か? 理紗がそう思うなら、それが正解なんだろうか。理紗がいなくなれば、僕は何も怖くなくなるのか?
TP

WVP 0 vccva601izm000
「何やってるの! ねえ、そんなのやめてよ!」
TP


 渡会さんの、声がする。
TP








WVP 0 vccva601ris005
「泉ちゃん、心配しないで」
TP


 理紗は、渡会さんに笑ってみせる。
TP

「くそっ。あのね、怖い、怖いんだ」
TP

 僕は、理紗に言った。
TP

WVP 0 vccva601ris006
「そうなの? じゃあ、私が手伝う」
TP

 理紗はもう一方の手を、引き金に指をかけた僕の指に添えた。
TP

「それは、違うよ。理紗、違う」
TP

 僕は、その理紗の手を払った。
TP

「やるんなら、僕は、自分でやらなくちゃいけないんだ。そうなんだ、僕は、最初から、自分でやらなくちゃいけなかったんだ
よ」
TP
GL 1 TCRS0101
GS 1 1
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris007
「学、くん?」
TP

 理紗は、不思議な顔をした。
TP




TS 0
TWS 1
TS 3

GL 0 x0000bk
GS 0 1
SEF 109





 馬鹿、やめろ、学。一生、後悔するぞ? お前は間違ってる。お前はそんなことする必要なかった。俺が間違ってたんだ。
やめろ。何考えてる? 僕は何を考えてる? 理紗は違う。悪くない。俺が俺の判断でやったんだ。なんでだ? 混線してるの
か? だめだ、うまく交通整理出来ない。学が全部引きずってるみたいだね。混線、コンセント? コンセントのタコ足配線は
火事の元だねー。学、落ち着けよ! 武、もう無駄だと思うよ。次を考えよう。お前、なに言ってるんだ? ふざけんな、駄目
だ、絶対に理紗を殺しちゃいけない。まあ、また隠せばいいさ。あれ? 武って、あー、あの武なの? どこ行ってたの? 
ねえ、いなくて大変だったんだよ。
TP







 あ、そうか、武も僕を裏切ったんだっけ? ふーん、そっかそっか。もういいよ。大丈夫。オーケー、全部理解した。もうい
いんだ。うるさいんだよね。だいたい。誰も、僕に何か言わなくていいよ。お前、わかったのか? もう、わかったのか? 
大体ね。全部くだらなかったってことだよ。そうだろ? もう、静かにしてよ。僕一人で十分だ。
TP




TS 0


TWS 0
TS 3





「よし、準備オーケーだよ。ほら、震えもとまったでしょ?」
TP
GL 1 TCRS0001
GS 1 0
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris008
「うん、いつもの学君に戻ってるね。さすがだなあ、やっぱり凄いね」
TP



 理紗は、手を離した。
TP

 あ、なんか後ろで騒いでるな。渡会さんか。巻き込んじゃったなあ。
TP

「えーと、なんだろう、ほら、うーん、言いたい事とか、訊きたい事とかあるかな?」
TP


WVP 0 vccva601ris009
「ないよ。強いて言えば、そうだね……」
TP


「なに?」
TP


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GS 1 1
SEF 109 0
WVP 0 vccva601ris010
「なんだかね、これって、ある意味カンペキなハッピーエンドだと思うんだ」
TP


「あ、それは、僕も感じてたところ」
TP

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GS 1 1
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris011
「それなら、良かった」
TP


「うん。ありがとう。理紗のおかげで、少し変われそうだよ。理紗は、僕の新しい神様になる」
TP


WVP 0 vccva601ris012
「それは、嬉しいなあ。うん、すごい嬉しい」
TP


「それならよかった。じゃあ、さよなら」
TP

GL 1 TCRS0002
GS 1 1
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris013
「さよなら。また会おうね」
TP


「また?」
TP


WVP 0 vccva601ris014
「うん」
TP


「そうだね、会えればいいね。多分、無理だと思うけど」
TP
GL 1 TCRS0001
GS 1 1
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris015
「きっと、同じ所へ行くよ」
TP


「残念ながら、僕はそういうのに否定的なんだ。でも、そういう想像は悪くないかもね」
TP


WVP 0 vccva601ris016
「うん、そうだよ、また会えるって思おう」
TP


「でも、またこんな関係だったら、やだなあ」
TP
GL 1 TCRS0103
GS 1 1
SEF 109 0

WVP 0 vccva601ris017
「アハハ、そっか。でも、私は、それでもいいからまた会いたいなあ」
TP


 理紗は、幸福そうに笑った。
TP




WVS 1 1


GL 0 x0000wh
GS 0 1
GS 1 0
SEF 109


TS 0


TWS 1
TS 3





 静かだな。とても静かだ。なんの音も聴こえない。
TL
『……馬鹿なことしたな。学』
TL
 何が?
TL
『これじゃ駄目だよ。お前が守ってきたものが全部台無しじゃないか』
TL
 そうかな、まあ、こんなもんじゃないのって思うけど。それにさあ、これで、僕も武と同じだよ。一人で背負おうなんて、
ずるいって。それに、やっちゃえば別に、大したことないんだね。
TL
 だから、もういい。もうきみは要らないよ。これからは僕が全部やるよ。なに、その気になればそんなに難しいことじゃな
いって、解ってはいたんだ。ただちょっと、くだらない事にこだわりすぎてただけなんだ。
TP








『すまない、学』
TL
 いいよいいよ、こっちこそゴメン。じゃあね。
TL

『駄目だよ。いまのお前一人じゃ。何もないじゃないか』
TL
 ない方がラクじゃない? 平気だよ。じゃあね。
TL

『お前は、そんなんじゃ、ないだろう? マナ……』
TL
 はい、終わり。ここにいるのは僕一人だ。
TP







 あ、サイレンの音が微かに聞こえる。
TL

 逃げなくっちゃいけないかな? 別に捕まっても良いかな? どちらでも良いようなものだけれど、これから逃げるってのも
ちょっと疲れてるし、おとなしく、投降するか。
TL

「じゃあね、理紗。ハンカチは、思い出にもらっておくよ」
TL

 一応、って、なんの一応だかわからないね。あはは。とにかく、僕は理紗に声をかけた。サイレンは、少しずつ大きくなって
くる。さて、どういう態度取ろうかなあ。
TP









 あ、そういや、別に、逮捕されなくってもいいじゃん。だって、僕はもう自由なんだ。ちょうど、拳銃に弾丸が一発だけ残っ
てら。しかも、僕の世界は今さっき空っぽになったところだしね。吹っ飛ばしても問題ない。いや、もちろん、吹っ飛ばさなく
てもいいけど。
TL
 こまったなぁ、どれを選んでも、それほど差がないような気がするのが問題なんだ。全部のやりかたが正解ってところから選
ばなくちゃいけないってのも、難しいもんだね。
TP






 
 
 
 
 
 
 ねえ、どう思う? 理紗?
TP


GL 0 evcv0023
$CGevcv0023 = 1
GS 0 1
SEF 109


 
 
 
 
 
 僕が新しく来た世界は、ちょっと広すぎるような気がするよ。
WT 2000 1

TS 2

WT 3000 1

AL 4
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SEF 99 5
GL 0 badend
GI 0 0

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