Suigetsu:09 D01.txt

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和泉ちゃんと肩を並べて…
 僕は、嘘を言って家を出て来たという和泉ちゃんを、途中まで送っていくことにした。
和泉「ごめんね。今日は眠っちゃって」
透矢「いいけど、やっぱり疲れてるんだね」
和泉「うーん、どうなんだろう」
 だけど、ちょっと疲れたような顔をして和泉ちゃんは笑った。
透矢「無理しないほうがいいよ。うちに来るだけでも、けっこう大変なんでしょう?」
和泉「みんなが集まっている時に、私だけっていうほうが、よけいに辛いよ。けっきょく、そのせいで気をつかわせちゃったけど…」
透矢「こっちは大丈夫。和泉ちゃん、怒られたりしない?」
和泉「慣れてるから。それに、今日はまだ時間に余裕があるし、大丈夫だと思うよ」
透矢「ならいいけど…」
和泉「うん。そうだ、ちょっと寄り道してもいい?」
透矢「今から?」
和泉「うん…あ、そっか。雪ちゃんが、待ってるんだ」
透矢「まあ、そうだね…」
 待っているいないというより、とつぜんの客の対応に追われて、片づけまでひとりで、っていうのは可哀想な気がした。
和泉「ごめんなさい。誰かと肩を並べて帰ることなんて滅多にないから、うかれちゃったみたい」
透矢「あ…うーん」
《ごめんね、和泉ちゃん》
《今日は和泉ちゃんにつき合うよ》
透矢「あ…うーん」