フルマラソン中、エネルギーとして体内の栄養素は使われます。
30kmを超えると足が急激に動かなくなるとも言われますが、エネルギー源の枯渇がその原因となっていることがほとんど!
汗とともに電解質も流れていき、運動に伴いビタミン群なども消費されます。
その対策として大切なことは「エネルギージェル」を摂ること!
エネルギージェルの多くは糖質を含み、即座に吸収できることでエネルギーの枯渇を未然に防ぎます!
エネルギージェルには糖質だけではなく、様々な栄養素を含む種類のものもあり、それぞれの特徴を知ることも大切です!
今回はBCAA,ナトリウム、マグネシウム、カフェインについて調べました!
これらはエネルギーの代謝で消費されたり、汗とともに流れてしまったりして不足しがちな栄養素です!
また、マラソン中に補給することで回復を見込めるため、エネルギージェルとして摂取していきましょう!
この記事ではエネルギージェルについて詳しく説明するとともに、どの種類のジェルをなぜ摂取すべきなのかをマラソン中で消費されるであろう数値とともに紹介していきます!
これらの量は、マラソン中に失われる汗の量や濃度、個々のランナーの体格や体調などによって変化します。
したがって、具体的な数値を把握するには、個々の状況を考慮する必要があります。
調べたものによっても数値がバラバラなのであくまで目安としてご理解ください!
エネルギージェルとは?
基本的にエネルギージェルと聞くと思い浮かぶのは、体を動かす源となる糖質源の摂取かと思います!
エネルギージェルは「軽く」「持ち運びしやすく」「体内に吸収しやすい」のが特徴です!
マラソンは途中でパンやバナナなどを置いてエイドステーションもありますが、タイムを狙うランナーにとってはエイドステーションに寄ることはタイムロスになるためエネルギージェルを選択する人が多いです。
逆に5時間以上走るランナーなどにとっては、補給ジェルだけでは必要な量をエネルギージェルとして持ちきれないこともあるので、エイドステーションを利用することは重要です!
フルマラソンで糖質をなぜ摂るべきか
フルマラソンを完走する際に消費するカロリーの量は約2,600〜3,000カロリーとされていて、フルマラソンのレース後半はカロリーが足りずに失速してしまうため糖質の補給が重要です!
フルマラソンの消費カロリーの目安はおおよそ体重×距離で計算できます。
体の中に蓄えられる糖質の量には限りがあり、おおよそ1600kcal~2000kcalとなります。
糖質だけで考えるならフルマラソン完走のためには600kcal~1400kcalほど足りないわけですね。
その足りないエネルギー量をエネルギージェルで補うことになります。
もちろん糖質だけでなく脂質やタンパク質でも体を動かすことができるので、単純に糖質が足りなくて動けないという訳ではありませんが、
糖質がすぐにエネルギー源として使いやすいため、消費で足りない分は補給をしておきたいところ!
エネルギージェルをどれだけ摂取すべき?
上記の通り、足りないカロリーの分はできるだけ補給したいところ。
エネルギージェルを持てるだけ持てれば良いですが、ただ、軽量といえども多すぎると邪魔になります。
答えを出すとするなら、フルマラソンで必要なエネルギージェルの数は5個程度が良いかと思われます!
エネルギージェルは1つあたり120kcal付近であるものが多く、少なくとも先ほどの最低ラインである600kcalを補給できる形ですね。
実際に色んなランナーの話を聞いてもそれくらいの数であることが多いです。
私は後述するその他の栄養素の補給もしたいので合計で8個ほど摂るのですが、他のランナーと比べるとかなり多めですね。
実際にレースを走ってみて、自分に合った数を調整してみましょう!
5個で足りないけど補給をしたいという方は給水エイドでスポーツ飲料を選ぶこともおすすめです!
スポーツ飲料の中にも糖質源は含まれます!
エネルギージェルのその他の種類
糖質源については前述しましたが、それ以外の栄養素として
エネルギーの代謝で消費されたり、汗とともに流れてしまったりする不足しがちな栄養素があります。
そして、それらこれから紹介をするものはマラソン中に補給することで回復を見込めるため、エネルギージェルから摂取していきましょう!
エネルギージェルには糖質源とともに他の栄養素も含まれるものもあります!
5つジェルを摂取するとして、これから紹介する様々な栄養素を含めてバランスよく摂取していくことがおすすめです!
その他の栄養素をなぜ、どれだけ摂取すべき理由を考えていきましょう!
フルマラソン中のB C A Aはなぜ摂るべきか
フルマラソン中にBCAAをなぜ摂るべきかについて解説します!
フルマラソン中にBCAAが必要な理由
そもそもBCAAとは、ロイシン、イソロイシン、バリンの3つの主要なアミノ酸のこと
これらのアミノ酸は、筋肉のエネルギー供給や修復に重要な役割を果たします。
マラソン中には、長時間の持久力運動を行い、エネルギーの消費を行いますが、前述の通り、糖質からのエネルギー摂取が主になります。
ただ、それだけではなく、脂質や筋肉を分解してタンパク質(アミノ酸)からもエネルギーを作り出します。
筋肉の消費によるエネルギー供給は、あまりしたくないものですよね!
そこで、血中のBCAAを増やすことでフルマラソン中の筋肉の破壊を減少させることに役立ちます。
さらに、BCAAはエネルギー源としても機能し、筋肉の疲労を軽減し、持久力を向上させると考えられています。
BCAAが足りないとどんな症状が出やすい?
BCAAの不足が問題となる可能性が高まるいくつかのサインや症状があります。
筋肉の疲労感や痛みの増加
動きが鈍くなる(筋肉の回復能力の低下)
などが挙げられます。
また、レース後の筋肉の痛みや疲労感が長引く場合も、BCAAの不足が関与している可能性があります。
摂取すべきタイミング
一般的に、BCAAは食事から摂取された後、約30分から1時間で血中に到達します。
その後、BCAAはすぐに体内で利用され始めるためレース中盤くらいから摂取しておくのもおすすめです!
スタート前からBCAAを体内に入れておくことも重要です!
BCAAは2000mg以上摂取することで、十分な血中濃度が高まることも確認されています
フルマラソン中に塩分(ナトリウム)をなぜ摂るべきか
フルマラソン中の塩分(ナトリウム)は筋肉の収縮や神経の伝達に関係します
よく足を攣るなどの方は塩分(ナトリウム)が足りていないかもしれません!
フルマラソンでは1時間あたり800mlの汗を流すと言われており、
底に含まれる塩分(ナトリウム)の量は、2.4g程度になります。
例)サブ4を目標とする方
4時間✖︎2.4g 🟰9.6g
塩分タブレットが大体0.1gの塩分量ですから、なんと96個分!
9.6g全てをマラソン中に補給することは難しくとも、出来うる限り摂っておきたいところですね!
フルマラソン中にマグネシウムはなぜ摂るべきか
フルマラソン中のマグネシウムは、筋肉の収縮や神経の正常な機能に必要な栄養素!
フルマラソン中にも摂取される必要があります。
塩分同様足つりを予防するために重要です!
マラソン中におおよそ1時間あたり50~100mgのマグネシウムが消費されるとされています。
エネルギージェルでもマグネシウムの名前はよく見かけますが、どれだけの量が必要なのかなどは意識している方も少ないのではないでしょうか?
私も今回調べるまでは、量は気にせず、とりあえずマグネシウムを摂っていただけでした!
サブ4の方であれば、
50mg〜100mg×4時間=200mg〜400mgが必要ということになります!
カフェインが必要な理由
カフェインはマラソン中に消化される必須の栄養素ではありませんが、摂取によりメリットがあります。
①カフェインは中枢神経系を刺激し、覚醒を促進
疲労感が軽減・筋肉痛などの痛みの感覚の軽減・精神的な集中力が向上
②カフェインは脂肪の利用促進
体内の脂肪がエネルギーとしてより効率的に利用します。マラソン中のカフェイン摂取は糖質と脂肪の両方をエネルギー源として活用し、持久力を向上させることを見込みます!
フルマラソン中のカフェインの摂取量の目安としては50〜200mg程度を推奨しています!
最後の辛い局面で摂取することがおすすめです!
カフェインの摂取は個人差が特に出やすいので、事前に自分の体に合っているかどうかを試しておきましょう!
著者の実際の例
実際に私自身のエネルギージェルの摂取の内容を紹介していきます!
実際にレースで用いる例ですのでぜひ参考にしてみてください!
消費量目安
体重60kg、運動時間おおよそ2.5時間(2:30’ギリが目標)
エネルギー2500kcal
(体重×距離で計算が可能です!)
マグネシウム250mg
(2.5時間×100mg)
塩分(ナトリウム)6g
2.5時間×2.4g🟰6g
BCAA 2000mgを血中に入れておく
使用しているジェル
・メダリスト 塩ジェル×2
(ナトリウム、マグネシウム、カリウム) 0.7g,30mg
※摂取カロリーは少ない
http://www.arist-shop.jp/shopbrand/ct176
・アミノバイタル アミノショット青色
(BCAA他アミノ酸) 3.6g
※摂取カロリーは少ない
・メダリスト エナジージェル
(糖質・塩分)0.21mg
http://www.arist.co.jp/product/energygel.html
・メダリストマグオンジュレ バナナ味
(マグネシウム)50mg
・アミノサウルス01
(塩分,マグネシウム,カフェイン)0.6g,50mg,75mg
・アミノサウルス02
(塩分,マグネシウム,BCAA)0.6,50mg,500mg
・アミノサウルスエリート03
(塩分、カフェイン,BCAA)0.5g,120mg,600mg
今回紹介したもの総合値
エネルギー 約700kcal
BCAA(他アミノ酸) 4700mg
ナトリウム 2,6g
マグネシウム 210mg
カフェイン 195mg
まとめ
補給ジェルをマラソンで消費される数値とともに詳しく解説していきました!
私自身の例とともに紹介しましたが、マラソン中に全ての消費されるであろう数値分を摂取することは難しいですが、
また一人一人、消費される数値は個人差があるため、実戦を通して自分に必要な量をコントロールしていくことがおすすめです!
私はこの摂取量を意識しだしてから失速の数は圧倒的に減り、そして足つりも改善されました!
多くの市民ランナーは、ここまでの数値を意識できておらず失速してしまっていることが多いように思います!
記事を参考にして、摂取量を考えてみてください!
ランニングフォームを変えることで今回紹介した数値とともに失速を減らすことが可能になります!
フォーム改善のための動画をまとめておりますのでぜひ参考にしてください!